10月に入ってから、米国の金融危機を材料に各国の株式が暴落を演じました。
為替の円高から連想して、国内景気が後退する事で、
業績の下方修正が続出するとの事から、売りが始まりました。
ここまでなら誰でも分かるシナリオです。
思い出して下さい。元凶は円キャリーです。
低金利で日本から借りた資金や、日本の低金利を嫌った資金が外貨預金に移動した。
労せずに外国ファウンドにお金が集まる訳ですから、有難かった事でしょう。
そして今回の現象が起りました。
米国のサブプライムを材料に円キャリーの逆流です。
当然ドルから円への逆戻りですから、円高になるのは当たり前です。
耐え切れなくなった一部の外貨預金も恐れて円に逆戻り。
それだけなら株式投資の関連性が、十分に説明しきれません。
今回の暴落は外国証券の空売りです。
円キャリーの逆流資金は、返済にあてずに現金担保を積み徹底的に売り浴びせた訳です。
現金担保なら数倍の資金量に匹敵しますので、売り方有利に決まってます。
便乗組みもいますので下げに拍車がかかります。
こんな単純な仕組みを、頭脳明晰の権力者が知らない訳がありません。
見て見ぬ振りをして、規制をかけない政府には、米国との癒着があるからです。
逆らえないどころか、郵政の民営化で郵貯資金が毎年大量に流出している事でもお分かりでしょ?
友達が円をドルに換えれば、儲かると思い新宿へ行ったらドルの品切れと云ってました。
決して間違った投資とは思いませんが、最終的には往復の手数料などを考えますと
現金のみの保有という形になり有利な投資とは思えません。
行うなら流通している国へ行き、現地口座を開設して高金利(日本比)を得る事です。
裏技は前にお話した通りです。
現地ならレートも有利です。大きな金額なら大きく差が出ます。
元に戻りますが、株式は実態経済から大きく乖離した動きをしていますので
時間を要しますが叩き売りをするどころか買うべきです。
目先入用の資金は別として、超一流といわれる会社の配当利回りをご覧下さい。
資産家なら株価の値上がりではなく、
配当金だけで一生生活が出来る収入を毎年得る事が出来ます。
私の知り合いで凄い人が居ます。
持ち家を処分して、株式を買い配当金で家賃を払い、常に新築で快適な生活をすると云っていました。
住居の価値は今後下がる一方で、何の収益も無いとの事でした。
流石不動産の本職だと彼との同意見に感心しました。
持ち家の信用度を重視する時代は過ぎたと付け加えていました。
中々勇気のいる行動かも知れませんが、
資産価値が下がるどころか、固定資産税や維持費の経費を考えますと納得です。
その様に考えますと、損だ損だと沈んでいる場合ではありません。
大きなチャンス到来と考えるべきではないでしょうか?
米国のお許しが出れば、株式市場を売り圧力から取り除くアクションを起こします。
ですから地獄ではありません。
不動産は、人口減少が緩やかに続きますが、
やがて高齢者の比率が高いと云っても20年も経てばバランスがとれます。
商業地は別として住宅地は魅力はありません。
最後に申しますが、
株価暴落はM&Aの最大のチャンスであり、無防備な企業は危険にさらされている。
政府の対処の怠慢はもっと事態を深刻化するのではないだろうか?
自己アピールのパフォーマンスに明け暮れしている場合ではないのです。
(株仙)